脳血管障害患者に見られた陳旧性顎関節脱臼の2治験例
脳血管障害は, 脳を灌流する血管の病変による脳の機能的, 器質的障害をもたらす疾患である。近年同疾患の予後が改善し, 発症後長期の生存が可能となったものの, 何らかの後遺症を有する場合が少なくない。今回著者らは脳血管障害の後遺症を有しており, 自他覚症状が不明瞭なため陳旧性となった顎関節脱臼の2症例に対し, 全身麻酔下で徒手整復後, 再脱臼防止のため顎関節前方障害形成術を行なったので, その概要について報告する。症例1は1年10カ月, 症例2は1年2カ月, 再脱臼を認めず, 経過良好である。処置にあたっては, さまざまな障害を有しているため, 術前の十分な全身状態の把握と慎重な術式の選択が重要...
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          | Published in | 有病者歯科医療 Vol. 5; no. 1; pp. 30 - 35 | 
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| Main Authors | , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本有病者歯科医療学会
    
        30.10.1996
     | 
| Subjects | |
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| ISSN | 0918-8150 1884-667X  | 
| DOI | 10.11255/jjmcp1992.5.30 | 
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| Summary: | 脳血管障害は, 脳を灌流する血管の病変による脳の機能的, 器質的障害をもたらす疾患である。近年同疾患の予後が改善し, 発症後長期の生存が可能となったものの, 何らかの後遺症を有する場合が少なくない。今回著者らは脳血管障害の後遺症を有しており, 自他覚症状が不明瞭なため陳旧性となった顎関節脱臼の2症例に対し, 全身麻酔下で徒手整復後, 再脱臼防止のため顎関節前方障害形成術を行なったので, その概要について報告する。症例1は1年10カ月, 症例2は1年2カ月, 再脱臼を認めず, 経過良好である。処置にあたっては, さまざまな障害を有しているため, 術前の十分な全身状態の把握と慎重な術式の選択が重要である。 | 
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| ISSN: | 0918-8150 1884-667X  | 
| DOI: | 10.11255/jjmcp1992.5.30 |