慢性閉塞性呼吸器疾患患者の援助技術

はじめに 2005年5月に発表された在宅呼吸ケア白書1)によれば,「療養についてもっと教えてほしいこと」の回答の中で,上位3項目は「息切れを軽くする日常生活動作の工夫」(48%),「呼吸訓練」(36%),「パニックコントロール」(36%)で,すべて呼吸リハビリテーションに関する内容であり,患者サイドからも自己管理能力の獲得や疾患の重症化予防につながる情報の包括的な提供が求められている.呼吸リハビリテーションのプログラムは包括的なものであり,それには,(1)薬物療法,(2)吸入療法,(3)酸素療法,(4)人工呼吸療法,(5)呼吸理学療法(リラクセーション・呼吸練習・呼吸筋トレーニング・胸郭可動域...

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Published in医療 Vol. 61; no. 3; pp. 211 - 217
Main Authors 多賀, 留美, 小山, 和, 藤田, 龍一, 町田, 和子, 石井, 将崇, 工藤, 由紀, 奥村, 武史, 小町, 利治, 新藤, 直子, 野村, 徹, 木脇, 悟, 樋口, 悟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 20.03.2007
国立医療学会
Subjects
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ISSN0021-1699
1884-8729
DOI10.11261/iryo1946.61.211

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Summary:はじめに 2005年5月に発表された在宅呼吸ケア白書1)によれば,「療養についてもっと教えてほしいこと」の回答の中で,上位3項目は「息切れを軽くする日常生活動作の工夫」(48%),「呼吸訓練」(36%),「パニックコントロール」(36%)で,すべて呼吸リハビリテーションに関する内容であり,患者サイドからも自己管理能力の獲得や疾患の重症化予防につながる情報の包括的な提供が求められている.呼吸リハビリテーションのプログラムは包括的なものであり,それには,(1)薬物療法,(2)吸入療法,(3)酸素療法,(4)人工呼吸療法,(5)呼吸理学療法(リラクセーション・呼吸練習・呼吸筋トレーニング・胸郭可動域訓練・排痰療法・運動療法),(6)栄養療法,(7)心理社会的支持,(8)教育などが含まれる.当院では,初めて呼吸リハビリテーション(以下,呼吸リハ)を実施する患者に,教育と疾患理解向上を目的として,イラストを中心とした簡易な言葉で綴った,A4サイズ20ページからなる呼吸リハの冊子を配布している.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.61.211