ラグビー観戦者のセグメンテーション Two-Stepクラスター分析の活用

本研究は,この数年間の日本代表チームの活躍や国際大会開催の影響も相まって人気が高まり,ファン層拡大の契機に直面し複雑化していると想定されるラグビーの観戦市場を研究対象とした。スポーツ消費者を対象にしたマーケット・セグメンテーションの有効性を改めて確認するためにも,クラスター分析を用いて観客層を探ることを目的とした。さらに,発見された各クラスターの属性,観戦行動および今後の観戦行動意図の比較を試みた。実際にラグビーの試合会場を訪れた観戦者を対象に,スタジアム内で質問紙調査を実施し,3,140部の有効なサンプルを獲得した。過去のスポーツ関連経験,知識および観戦理由に関する変数を用いてTwo-Ste...

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Published inマーケティングジャーナル Vol. 42; no. 2; pp. 17 - 28
Main Authors 松岡, 宏高, 姜, 泰安, 和田, 由佳子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本マーケティング学会 30.09.2022
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ISSN0389-7265
2188-1669
DOI10.7222/marketing.2022.044

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Summary:本研究は,この数年間の日本代表チームの活躍や国際大会開催の影響も相まって人気が高まり,ファン層拡大の契機に直面し複雑化していると想定されるラグビーの観戦市場を研究対象とした。スポーツ消費者を対象にしたマーケット・セグメンテーションの有効性を改めて確認するためにも,クラスター分析を用いて観客層を探ることを目的とした。さらに,発見された各クラスターの属性,観戦行動および今後の観戦行動意図の比較を試みた。実際にラグビーの試合会場を訪れた観戦者を対象に,スタジアム内で質問紙調査を実施し,3,140部の有効なサンプルを獲得した。過去のスポーツ関連経験,知識および観戦理由に関する変数を用いてTwo-Stepクラスター分析を行った結果,有効な5つのクラスターが発見された。さらに各クラスターには,人口統計的属性,観戦時の行動,および今後の行動意図において異なる特性があることが確認され,スポーツ観戦市場におけるマーケティング戦略への有用性の可能性が示唆された。
ISSN:0389-7265
2188-1669
DOI:10.7222/marketing.2022.044