臨床 Adams-Stokes発作を示した慢性型と急性型と思われる心筋炎の2症例 特にST-T変化について
心筋炎の臨床診断は厳密にはかなり困難であるが臨床経過より慢性型と急性型と思われる2症例を経験した. 前者は感冒様症状に始まり完全房室ブロックによる失神発作をみ, 一時的ペーシングにより2ヵ月程洞調律を維持したがついには恒久性ペースメーカーを補え込むようになった症例であり, 後者は完全房室ブロックによる失神発作を見たがプレドニソと抗生物質投与により完全房室ブロックが消失したリウマチ熱によると思われる症例である.2症例ともに心電図変化は主として房室伝導系の障害が主体であり, 完全房室ブロック時のQRS波形が完全ブロック型を呈していたがST-T波の変化が異なっていた. そこで左脚ブロックに心筋障害を...
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          | Published in | 心臓 Vol. 11; no. 10; pp. 1065 - 1073 | 
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            公益財団法人 日本心臓財団
    
        25.10.1979
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| ISSN | 0586-4488 2186-3016  | 
| DOI | 10.11281/shinzo1969.11.10_1065 | 
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| Summary: | 心筋炎の臨床診断は厳密にはかなり困難であるが臨床経過より慢性型と急性型と思われる2症例を経験した. 前者は感冒様症状に始まり完全房室ブロックによる失神発作をみ, 一時的ペーシングにより2ヵ月程洞調律を維持したがついには恒久性ペースメーカーを補え込むようになった症例であり, 後者は完全房室ブロックによる失神発作を見たがプレドニソと抗生物質投与により完全房室ブロックが消失したリウマチ熱によると思われる症例である.2症例ともに心電図変化は主として房室伝導系の障害が主体であり, 完全房室ブロック時のQRS波形が完全ブロック型を呈していたがST-T波の変化が異なっていた. そこで左脚ブロックに心筋障害を合併した場合のQRS波高とST下降度の度合の変化がどの程度の範囲まで正常かは定かでないが当教室での単純な左脚ブロック例と比較検討した. | 
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| ISSN: | 0586-4488 2186-3016  | 
| DOI: | 10.11281/shinzo1969.11.10_1065 |