『強力わかもと』のヒトフローラマウスのビフィズス菌と腐敗物質に及ぼす効果
「目的」近年, 食生活の変化や社会的ストレスなどにより便秘症患者の増加や大腸疾患患者の増加がみられる. 高タンパク質食の摂取が, 腸内の腐敗物質の増加につながることが知られており, さらにはそれらの物質が発がんを促進することが懸念されている. 我々は, 大腸の疾病予防を目的とし, 整腸効果を持つ強力わかもとをヒトフローラマウスに投与し, 腸内内容物中の菌叢への影響と腐敗物質に対する効果を調べた. 「方法」乳児および成人ヒトフローラマウスを作出し, 強力わかもと2.8mgあるいは28mgを28日間, 経口投与した. 投与28日後のマウス糞便を採取し, 培養法を用いて糞便中の細菌叢の解析を行った....
Saved in:
Published in | 腸内細菌学雑誌 Vol. 21; no. 2; p. 69 |
---|---|
Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本ビフィズス菌センター
01.04.2007
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 1343-0882 |
Cover
Summary: | 「目的」近年, 食生活の変化や社会的ストレスなどにより便秘症患者の増加や大腸疾患患者の増加がみられる. 高タンパク質食の摂取が, 腸内の腐敗物質の増加につながることが知られており, さらにはそれらの物質が発がんを促進することが懸念されている. 我々は, 大腸の疾病予防を目的とし, 整腸効果を持つ強力わかもとをヒトフローラマウスに投与し, 腸内内容物中の菌叢への影響と腐敗物質に対する効果を調べた. 「方法」乳児および成人ヒトフローラマウスを作出し, 強力わかもと2.8mgあるいは28mgを28日間, 経口投与した. 投与28日後のマウス糞便を採取し, 培養法を用いて糞便中の細菌叢の解析を行った. また, 腸管内容物中のビフィズス菌数をReal Time PCR法を用いて定量し, 同時に腐敗物質の定量も行った. 一方, in vitroにおいても, 強力わかもとのビフィズス菌増殖効果を検討した. 「結果」強力わかもとを幼児および成人ヒトフローラマウスに投与したところ, 投与量28mgでは, いずれのマウスに対しても糞便中のビフィズス菌を増加させることがわかった. |
---|---|
ISSN: | 1343-0882 |