馬蹄形骨切り術を併用した分割Le Fort I型骨切り術による上顎歯列弓拡大
「緒言」顎変形症治療において, 上顎の発育不全や上顎の狭窄による上下顎歯列弓幅径の不調和や, それに伴う交叉咬合などの症状を改善するために上顎歯列弓の拡大が行われることがある. 正中口蓋縫合の癒合が完了した成長期以降においては, 上顎急速拡大法による上顎歯列弓の骨格性の拡大は困難であるため, 外科的手法を用いた拡大が検討される. 代表的なものとして, 外科支援急速口蓋拡大法(Surgically assisted rapid palatal expansion; SARPE)と分割Le Fort I型骨切り術(Le Fort I osteotomy: LFI)が挙げられる. SARPEは上顎歯...
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| Published in | 日本顎変形症学会雑誌 Vol. 33; no. 1; pp. 1 - 9 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本顎変形症学会
15.04.2023
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0916-7048 |
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| Summary: | 「緒言」顎変形症治療において, 上顎の発育不全や上顎の狭窄による上下顎歯列弓幅径の不調和や, それに伴う交叉咬合などの症状を改善するために上顎歯列弓の拡大が行われることがある. 正中口蓋縫合の癒合が完了した成長期以降においては, 上顎急速拡大法による上顎歯列弓の骨格性の拡大は困難であるため, 外科的手法を用いた拡大が検討される. 代表的なものとして, 外科支援急速口蓋拡大法(Surgically assisted rapid palatal expansion; SARPE)と分割Le Fort I型骨切り術(Le Fort I osteotomy: LFI)が挙げられる. SARPEは上顎歯列弓幅径の拡大を行う際に軟組織も拡大されるため, 重度の狭窄症例にも適応可能と考えられている. しかし, 上顎の前後的および垂直的位置異常を伴う場合には二次的に上下顎移動術等を行う必要がある. |
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| ISSN: | 0916-7048 |