胃集検発見胃癌の予後 特に進行癌について

胃集検により発見された症例のうち早期癌を除く進行胃癌86例をとりあげ, 外来発見進行胃癌134例を対象として, 種々の臨床病理的諸因子について検討した.1) 年齢構成は集検群は外来群に比べ10歳若い40~59歳にピークがみられた.2) 早期胃癌類似型が集検群で多く認められた.3) リンパ節転移状況は, 集検群で陰性例がやや多かった.4) 進行胃癌であっても症状のないものはstageの低い症例が多く, それは集検群であきらかであった.5) 進行度分類では, stage I, IIの占める率は集検群で多かった.6) 予後の面からはstage I, IIでは, 両群間に差はなかったが, stage...

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Published in日本消化器外科学会雑誌 Vol. 15; no. 8; pp. 1318 - 1322
Main Authors 神尾, 政志, 小堀, 哲雄, 梅枝, 生成, 大和田, 進, 内田, 健二, 宮本, 幸男, 竹下, 正昭, 泉雄, 勝, 荒井, 剛, 池谷, 俊郎, 大竹, 雄二, 六本木, 隆, 須藤, 英仁, 東郷, 庸史, 水口, 滋之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器外科学会 01.08.1982
一般社団法人日本消化器外科学会
The Japanese Society of Gastroenterological Surgery
Subjects
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ISSN0386-9768
1348-9372
DOI10.5833/jjgs.15.1318

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Summary:胃集検により発見された症例のうち早期癌を除く進行胃癌86例をとりあげ, 外来発見進行胃癌134例を対象として, 種々の臨床病理的諸因子について検討した.1) 年齢構成は集検群は外来群に比べ10歳若い40~59歳にピークがみられた.2) 早期胃癌類似型が集検群で多く認められた.3) リンパ節転移状況は, 集検群で陰性例がやや多かった.4) 進行胃癌であっても症状のないものはstageの低い症例が多く, それは集検群であきらかであった.5) 進行度分類では, stage I, IIの占める率は集検群で多かった.6) 予後の面からはstage I, IIでは, 両群間に差はなかったが, stage IIIで集検群で良好であり, 進行胃癌においても集検群の予後は良好であった.
ISSN:0386-9768
1348-9372
DOI:10.5833/jjgs.15.1318