大腸癌を合併した炎症性腹部大動脈瘤の1例
症例は69歳,男性.脳梗塞で当院脳外科入院中の腹部CTで,偶然最大径5cmの腹部大動脈瘤指摘され当科紹介となった.マントルサインは明らかではなかった.術前消化管精査でS状結腸にII型腫瘍を認めた.手術は二期的に行う方針とし,最初にS状結腸切除術, D1を施行した.病理組織検査では中分化型腺癌, mp, ly0, v1, INFβ, ow (-), aw (-), Stage IIであった. 36日後に腹部大動脈瘤に対し後腹膜経路で瘤切除人工血管置換術を施行した.瘤壁は白色陶器様であり病理組織検査で炎症性腹部大動脈瘤の診断が得られた.炎症性腹部大動脈瘤と大腸癌が合併した稀な症例と考え,文献的考察...
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          | Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 65; no. 2; pp. 354 - 357 | 
|---|---|
| Main Authors | , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | English Japanese  | 
| Published | 
            日本臨床外科学会
    
        25.02.2004
     | 
| Subjects | |
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| ISSN | 1345-2843 1882-5133  | 
| DOI | 10.3919/jjsa.65.354 | 
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| Summary: | 症例は69歳,男性.脳梗塞で当院脳外科入院中の腹部CTで,偶然最大径5cmの腹部大動脈瘤指摘され当科紹介となった.マントルサインは明らかではなかった.術前消化管精査でS状結腸にII型腫瘍を認めた.手術は二期的に行う方針とし,最初にS状結腸切除術, D1を施行した.病理組織検査では中分化型腺癌, mp, ly0, v1, INFβ, ow (-), aw (-), Stage IIであった. 36日後に腹部大動脈瘤に対し後腹膜経路で瘤切除人工血管置換術を施行した.瘤壁は白色陶器様であり病理組織検査で炎症性腹部大動脈瘤の診断が得られた.炎症性腹部大動脈瘤と大腸癌が合併した稀な症例と考え,文献的考察を加え報告する. | 
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| ISSN: | 1345-2843 1882-5133  | 
| DOI: | 10.3919/jjsa.65.354 |