紀伊半島沖で捕獲されたハンドウイルカ (Tursiops truncatus) より検出されたイルカ裂頭条虫 (Diphyllobothrium stemmacephalum)

「要約」紀伊半島沖で捕獲されたハンドウイルカの肛門から条虫のストロビラが排出された. 生殖器の配置から裂頭条虫科Diphyllobothrium属 (Diphyllobothrium Cobbold, 1858) であると推測し, COX-1遺伝子, リボソームDNA領域内のITS1領域および18S rRNAを標的とした分子学的解析を行った. その結果, DNAデータベース上のイルカ裂頭条虫と一致し, 本種をイルカ裂頭条虫と同定した. 本症例は, 日本においてハンドウイルカからイルカ裂頭条虫が検出された初めての報告である....

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Published in日本野生動物医学会誌 Vol. 28; no. 2; pp. 121 - 127
Main Authors 石坂聡一朗, 瀬川太雄, 石川創, 伊藤琢也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本野生動物医学会 01.09.2023
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ISSN1342-6133

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Summary:「要約」紀伊半島沖で捕獲されたハンドウイルカの肛門から条虫のストロビラが排出された. 生殖器の配置から裂頭条虫科Diphyllobothrium属 (Diphyllobothrium Cobbold, 1858) であると推測し, COX-1遺伝子, リボソームDNA領域内のITS1領域および18S rRNAを標的とした分子学的解析を行った. その結果, DNAデータベース上のイルカ裂頭条虫と一致し, 本種をイルカ裂頭条虫と同定した. 本症例は, 日本においてハンドウイルカからイルカ裂頭条虫が検出された初めての報告である.
ISSN:1342-6133