小中学校担任教諭による養護教諭のリーダーシップ行動の認知 学校保健関係者の連携・協働に繋がる行動調査の結果(2022年)から

近年、養護教諭にますます組織を認識した専門性発揮が求められている。本研究では、養護教諭の学校関係者を連携・協働に導くリーダーシップ行動について担任教諭はどのように認知をしているのか、また、その認知と自校の学校保健に関する評価との関連について調査分析をすることを目的とした。2022(令和4)年の2月から3月に、東海北陸地方の小中学校400校に対しオンライン調査を依頼し、担任教諭102名の回答を得た。分析の結果、担任が認知する養護教諭のリーダーシップ行動は、3因子構造を有し、「積極的に教職員と交流する行動」、「信頼構築の行動」、「学校保健の組織マネジメント行動」と命名をした。これらの3つの行動と担...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本健康相談活動学会誌 Vol. 18; no. 1; pp. 28 - 38
Main Authors 後藤, 多知子, 笠巻, 純一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康相談活動学会 2023
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1882-3807
2436-1038
DOI10.50846/jjahca.18.1_28

Cover

More Information
Summary:近年、養護教諭にますます組織を認識した専門性発揮が求められている。本研究では、養護教諭の学校関係者を連携・協働に導くリーダーシップ行動について担任教諭はどのように認知をしているのか、また、その認知と自校の学校保健に関する評価との関連について調査分析をすることを目的とした。2022(令和4)年の2月から3月に、東海北陸地方の小中学校400校に対しオンライン調査を依頼し、担任教諭102名の回答を得た。分析の結果、担任が認知する養護教諭のリーダーシップ行動は、3因子構造を有し、「積極的に教職員と交流する行動」、「信頼構築の行動」、「学校保健の組織マネジメント行動」と命名をした。これらの3つの行動と担任教諭の学校保健に関する評価は多数の項目に正の関連があったことから、養護教諭はこれらのリーダーシップ行動を認識して実行することにより、自校の学校保健の評価の改善に繋がる可能性が示唆された。
ISSN:1882-3807
2436-1038
DOI:10.50846/jjahca.18.1_28