日本版健康関連ハーディネス尺度 (The Japanese Health-related Hardiness Scale)の作成
「要旨」本研究の目的は, 日本版健康関連ハーディネス尺度(JHRHS)の作成である. ハーディネスは「ストレスフルな生活上の出来事において, ストレス耐性資源として機能する性格特性」と定義され, コミットメント, コントロール, チャレンジの3要素から構成される. この概念をもとにPollockが開発したHealth-related Hardiness Scale(HRHS)は, 今日まで医療研究者に広く使用されている. HRHSは研究チームにより日本語に翻訳され, バック・トランスレーションを経て本調査が行われた(N=655). 因子分析の結果, 原版と同じ2因子にまとまる14項目が選定され...
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Published in | 日本看護科学会誌 Vol. 26; no. 3; pp. 13 - 21 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本看護科学学会
20.09.2006
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ISSN | 0287-5330 |
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Summary: | 「要旨」本研究の目的は, 日本版健康関連ハーディネス尺度(JHRHS)の作成である. ハーディネスは「ストレスフルな生活上の出来事において, ストレス耐性資源として機能する性格特性」と定義され, コミットメント, コントロール, チャレンジの3要素から構成される. この概念をもとにPollockが開発したHealth-related Hardiness Scale(HRHS)は, 今日まで医療研究者に広く使用されている. HRHSは研究チームにより日本語に翻訳され, バック・トランスレーションを経て本調査が行われた(N=655). 因子分析の結果, 原版と同じ2因子にまとまる14項目が選定され, 因子妥当性が確認された. JHRHSと3心理尺度との関連では, 自己効力感, 日本版Health Locus of Control尺度のInternal, Family, Professional, 情動焦点型コーピングとの中程度の有意な正の相関を認め, 構成概念妥当性が確認された. JHRHS総得点と下位尺度のCronbach's α係数は0.71~0.87であり, 内的整合性が確認された. 最後にダミー項目3項目を追加し, 17項目のJHRHSが完成した. 結論として, 17項目から成り2因子にまとまるJHRHSが作成され, 妥当性と信頼性が確認された. |
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ISSN: | 0287-5330 |