脳卒中片麻痺者における患側下肢荷重能力が立位バランスに及ぼす影響

脳卒中片麻痺者14名を対象に患側下肢の体重負荷能力と立位バランスの関係, また体重負荷訓練における効果が立位バランスへ及ぼす影響について検討を行った. 重心動揺解析装置を用い, 安静立位時の重心動揺距離, 重心動揺面積, 体重に対して患側下肢にかかる荷重量の割合を求めた. 患側下肢荷重率の高い者ほど, 重心動揺距離, 重心動揺面積の値は低く, 立位バランスは安定していた. 患側下肢体重負荷訓練を4名の被験者で実施したが, 全員に患側下肢荷重量の増加, そして重心動揺距離, 重心動揺面積の減少を認め, 立位バランスの向上が見られた. 患側下肢の荷重訓練により立位バランスの向上が見られたことにより...

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Published in理学療法科学 Vol. 14; no. 4; pp. 177 - 180
Main Author 朝山信司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.11.1999
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ISSN1341-1667

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Summary:脳卒中片麻痺者14名を対象に患側下肢の体重負荷能力と立位バランスの関係, また体重負荷訓練における効果が立位バランスへ及ぼす影響について検討を行った. 重心動揺解析装置を用い, 安静立位時の重心動揺距離, 重心動揺面積, 体重に対して患側下肢にかかる荷重量の割合を求めた. 患側下肢荷重率の高い者ほど, 重心動揺距離, 重心動揺面積の値は低く, 立位バランスは安定していた. 患側下肢体重負荷訓練を4名の被験者で実施したが, 全員に患側下肢荷重量の増加, そして重心動揺距離, 重心動揺面積の減少を認め, 立位バランスの向上が見られた. 患側下肢の荷重訓練により立位バランスの向上が見られたことにより, 立位を安定させるために, 立位や歩行でのバランス訓練自体とともに, 患側下肢の荷重能力を向上させるという機能障害レベルの訓練の必要性も示唆された.
ISSN:1341-1667