特発性間質性肺炎患者が認知する病気の不確かさと関連要因の探索

要旨目的:特発性間質性肺炎患者が認知する病気の不確かさの特徴及び関連要因を明らかにする.方法:40歳以上で安定期にある特発性間質性肺炎の外来患者を対象に,病気の不確かさを「療養の場を問わず使用できる病気の不確かさ尺度;UUIS」(26項目6下位尺度,得点範囲26〜130点,得点が高いほど不確かさの認知が高い.)により調査した.また,特発性肺線維症群とそれ以外の群とを比較し,修正MRC,FVCを独立変数とした重回帰分析を行った.結果:51例を登録し,特発性肺線維症は13例であった.年齢71.3±8.7歳,男性40名(78%)で,UUIS総得点の平均値84.7±20.0であった.多変量解析では,修...

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 37; no. 1; pp. 399 - 407
Main Author 猪飼 やす子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 2017
公益社団法人 日本看護科学学会
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ISSN0287-5330
2185-8888
DOI10.5630/jans.37.399

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Summary:要旨目的:特発性間質性肺炎患者が認知する病気の不確かさの特徴及び関連要因を明らかにする.方法:40歳以上で安定期にある特発性間質性肺炎の外来患者を対象に,病気の不確かさを「療養の場を問わず使用できる病気の不確かさ尺度;UUIS」(26項目6下位尺度,得点範囲26〜130点,得点が高いほど不確かさの認知が高い.)により調査した.また,特発性肺線維症群とそれ以外の群とを比較し,修正MRC,FVCを独立変数とした重回帰分析を行った.結果:51例を登録し,特発性肺線維症は13例であった.年齢71.3±8.7歳,男性40名(78%)で,UUIS総得点の平均値84.7±20.0であった.多変量解析では,修正MRCが【闘病力への自信の揺らぎ】への不確かさに関連していた.結論:特発性間質性肺炎患者が認知する不確かさは,呼吸困難感が【闘病力への自信の揺らぎ】の不確かさに関連しており,症状緩和に加えて心身両面への援助が必要である.
Bibliography:原著
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.37.399