看護研究の倫理審査に関する考察：アメリカ合衆国の事例を踏まえて

• Published in: 日本看護科学会誌 Vol. 36; no. 1; pp. 80 - 84
• Main Authors: 麻原 きよみ, 三森 寧子, 八尋 道子, 小西 恵美子, 百瀬 由美子, 小野 美喜, 安藤 広子
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本看護科学学会 2016; 公益社団法人 日本看護科学学会
• Subjects: Evidence-Based Practice; Exempt review; Expedited review; Program Evaluation; Quality Improvement; Research ethics review; プログラム評価; 審査免除; 根拠に基づく実践; 研究倫理審査; 質向上; 迅速審査
• ISSN: 0287-5330; 2185-8888
• DOI: 10.5630/jans.36.80

要旨目的：アメリカ合衆国の看護研究の特徴と研究倫理審査体制に関する情報より，わが国の看護研究の倫理審査体制のあり方を考察する．方法：アメリカ合衆国の看護研究の特徴に関する文献検討と看護学部のある総合大学の研究者からの研究倫理審査体制に関する情報収集．結果：①看護研究は，研究と質向上，根拠に基づく実践，プログラム評価に分類．②審査は，審査免除，迅速審査，通常審査の3種類．③通常審査はIRBで審査し，迅速審査は小規模な審査委員会で審査することや，審査の振り分けや研究者が相談できる人材の設置等，整備された研究倫理審査体制．④質向上，根拠に基づく実践，プログラム評価という看護研究の多くは，迅速審査の対象．考察：看護研究の特徴を踏まえて，看護研究の方法，対象及び内容に応じて審査を分類し行うことの必要性とスムーズな審査のための組織的な審査体制の整備と人材育成の重要性が示唆された．