がんサバイバーのためのリンパ浮腫セルフマネジメントプログラムの開発と短期的評価
要旨 本研究の目的は,社会的認知理論を基盤に「リンパ浮腫セルフマネジメントプログラム」を開発し,短期的評価を行い,よりよいプログラムに修正することである. 研究協力の得られたA施設で,1群事後テストデザインによる準実験研究を行った.対象者は乳がん,子宮がん,卵巣がんと診断され,リンパ節郭清術を受けた31名である.対象者にリンパ浮腫セルフマネジメントプログラムを用いた介入を行い,質問紙調査による教育目標の達成度と教育方法の適切性,およびリンパ浮腫の初期徴候の有無からプログラムの短期的評価を行った.質問紙は,リンパ浮腫セルフマネジメントプログラムの教育目標の達成度と教育方法の適切性を問うもので,認...
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          | Published in | 日本がん看護学会誌 Vol. 30; no. 1; pp. 82 - 92 | 
|---|---|
| Main Authors | , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本がん看護学会
    
        25.05.2016
     一般社団法人 日本がん看護学会  | 
| Subjects | |
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| ISSN | 0914-6423 2189-7565  | 
| DOI | 10.18906/jjscn.19 | 
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| Summary: | 要旨 本研究の目的は,社会的認知理論を基盤に「リンパ浮腫セルフマネジメントプログラム」を開発し,短期的評価を行い,よりよいプログラムに修正することである. 研究協力の得られたA施設で,1群事後テストデザインによる準実験研究を行った.対象者は乳がん,子宮がん,卵巣がんと診断され,リンパ節郭清術を受けた31名である.対象者にリンパ浮腫セルフマネジメントプログラムを用いた介入を行い,質問紙調査による教育目標の達成度と教育方法の適切性,およびリンパ浮腫の初期徴候の有無からプログラムの短期的評価を行った.質問紙は,リンパ浮腫セルフマネジメントプログラムの教育目標の達成度と教育方法の適切性を問うもので,認識41項目,行動11項目,計52項目で構成した. 質問紙調査の結果,教育目標の達成度と教育方法の適切性において対象者の支持を得ることができた.また,ベースラインと2カ月後の四肢の容積の変化率,リンパ浮腫の症状の項目数を比較した結果,2名(6.5%)に初期徴候が現れたが,早期発見により重症化を予防することができた.個別分析の結果を基に,退院後の仕事などを無理なく続けるための方策に関する内容を修正し,よりよいプログラムになったと考える. 社会的認知理論を基盤とし,がんサバイバーの学習を支援するためのリンパ浮腫セルフマネジメントプログラムは,患者のself-efficacyを高め,リンパ浮腫の3つのマネジメントの習得に有用であると考える. | 
|---|---|
| Bibliography: | 原著 | 
| ISSN: | 0914-6423 2189-7565  | 
| DOI: | 10.18906/jjscn.19 |