作業療法士が適切と考える高齢者を対象とした急性期作業療法のアウトカム指標の予備的検討—フォーカスグループインタビューとノミナルグループテクニックを用いた質的研究

要旨:本研究の目的は,作業療法効果の測定に適切と考えられるアウトカム指標とその選択理由を,グループインタビュー技法を用いて検討し,合意形成されたものを高齢者の急性期作業療法発展の資料として提示することである.対象は急性期病院に従事した経験のある作業療法士8名で,分析はノミナルグループテクニックと質的統合法を用いた.結果,30項目のアウトカム指標が採択された.定量的なものからは握力など,定性的なものからは生活行為に関わる質的な改善などが採択された.高齢者を対象とした急性期作業療法では,対象や環境の特性を踏まえた上で生活行為に焦点を当てた支援の効果を測定することができるアウトカム指標が重要と考えら...

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Published in作業療法 Vol. 42; no. 3; pp. 299 - 308
Main Authors 本田 拓也, 谷村 厚子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本作業療法士協会 15.06.2023
一般社団法人 日本作業療法士協会
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ISSN0289-4920
2434-4419
DOI10.32178/jotr.42.3_299

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Summary:要旨:本研究の目的は,作業療法効果の測定に適切と考えられるアウトカム指標とその選択理由を,グループインタビュー技法を用いて検討し,合意形成されたものを高齢者の急性期作業療法発展の資料として提示することである.対象は急性期病院に従事した経験のある作業療法士8名で,分析はノミナルグループテクニックと質的統合法を用いた.結果,30項目のアウトカム指標が採択された.定量的なものからは握力など,定性的なものからは生活行為に関わる質的な改善などが採択された.高齢者を対象とした急性期作業療法では,対象や環境の特性を踏まえた上で生活行為に焦点を当てた支援の効果を測定することができるアウトカム指標が重要と考えられた.
Bibliography:原著論文
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.42.3_299