小脳・脳幹梗塞後に重度球麻痺,中枢性低換気を呈した患者に対する包括的リハビリテーションの訓練経過—摂食嚥下リハビリテーションを中心に
要旨:片側性の小脳・延髄外側梗塞で重度球麻痺,失調症,中枢性低換気を呈した症例に対して,包括的リハビリテーション(以下,包括リハ)を実施した.主治医や呼吸サポートチームと連携し,人工呼吸器管理から離脱を図り,日常生活動作(以下,ADL)を改善した.また,栄養サポートチームとも連携して,栄養方法を確立し,嚥下造影検査を用いた積極的な摂食嚥下リハビリテーションを実施した.約1年間の入院後,経口摂取が可能となり,ADL自立の状態で自宅退院となった.人工呼吸器管理など重度の重複障害例に対しては,多職種による包括リハが必要となり,患者の機能予後に好影響を与えると考えられた....
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| Published in | 作業療法 Vol. 39; no. 5; pp. 616 - 622 |
|---|---|
| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本作業療法士協会
15.10.2020
一般社団法人 日本作業療法士協会 |
| Subjects | |
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| ISSN | 0289-4920 2434-4419 |
| DOI | 10.32178/jotr.39.5_616 |
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| Summary: | 要旨:片側性の小脳・延髄外側梗塞で重度球麻痺,失調症,中枢性低換気を呈した症例に対して,包括的リハビリテーション(以下,包括リハ)を実施した.主治医や呼吸サポートチームと連携し,人工呼吸器管理から離脱を図り,日常生活動作(以下,ADL)を改善した.また,栄養サポートチームとも連携して,栄養方法を確立し,嚥下造影検査を用いた積極的な摂食嚥下リハビリテーションを実施した.約1年間の入院後,経口摂取が可能となり,ADL自立の状態で自宅退院となった.人工呼吸器管理など重度の重複障害例に対しては,多職種による包括リハが必要となり,患者の機能予後に好影響を与えると考えられた. |
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| Bibliography: | 実践報告 |
| ISSN: | 0289-4920 2434-4419 |
| DOI: | 10.32178/jotr.39.5_616 |