チームアプローチ評価尺度改訂版（TAAS-R）の開発—信頼性と妥当性の検討
要旨 目的：学際的チームを基盤とし，個人の認識からチームアプローチを評価するチームアプローチ評価尺度（TAAS）の信頼性と妥当性を検討し，TAAS改訂版（TAAS-Revised Edition）を開発する． 方法：A県の総合病院3施設の医療専門職を対象にTAASを用いて無記名質問紙横断調査を行った．信頼性はα係数の算出，妥当性は探索的因子分析にて検討した．研究倫理審査委員会の承認を得て行った． 結果：回収率27.1％，有効回答は789部だった．探索的因子分析は最尤法のプロマックス回転により，22項目となり，TAASの4因子から5因子構造（チームの機能，チームへの貢献，チーム活動の重要性，チー...
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| Published in | 日本看護科学会誌 Vol. 41; no. 1; pp. 114 - 121 |
|---|---|
| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本看護科学学会
2021
公益社団法人 日本看護科学学会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0287-5330 2185-8888 |
| DOI | 10.5630/jans.41.114 |
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| Abstract | 要旨 目的：学際的チームを基盤とし，個人の認識からチームアプローチを評価するチームアプローチ評価尺度（TAAS）の信頼性と妥当性を検討し，TAAS改訂版（TAAS-Revised Edition）を開発する． 方法：A県の総合病院3施設の医療専門職を対象にTAASを用いて無記名質問紙横断調査を行った．信頼性はα係数の算出，妥当性は探索的因子分析にて検討した．研究倫理審査委員会の承認を得て行った． 結果：回収率27.1％，有効回答は789部だった．探索的因子分析は最尤法のプロマックス回転により，22項目となり，TAASの4因子から5因子構造（チームの機能，チームへの貢献，チーム活動の重要性，チームメンバーの役割遂行，目標と役割の明確化）となった．尺度全体のα係数は.93であり，各因子は.68〜.91の範囲だった． 結論：TAAS改訂版は，概ね信頼性と妥当性は確保された． |
|---|---|
| AbstractList | 目的：学際的チームを基盤とし，個人の認識からチームアプローチを評価するチームアプローチ評価尺度（TAAS）の信頼性と妥当性を検討し，TAAS改訂版（TAAS-Revised Edition）を開発する．方法：A県の総合病院3施設の医療専門職を対象にTAASを用いて無記名質問紙横断調査を行った．信頼性はα係数の算出，妥当性は探索的因子分析にて検討した．研究倫理審査委員会の承認を得て行った．結果：回収率27.1%，有効回答は789部だった．探索的因子分析は最尤法のプロマックス回転により，22項目となり，TAASの4因子から5因子構造（チームの機能，チームへの貢献，チーム活動の重要性，チームメンバーの役割遂行，目標と役割の明確化）となった．尺度全体のα係数は .93であり，各因子は .68～.91の範囲だった．結論：TAAS改訂版は，概ね信頼性と妥当性は確保された． 要旨 目的：学際的チームを基盤とし，個人の認識からチームアプローチを評価するチームアプローチ評価尺度（TAAS）の信頼性と妥当性を検討し，TAAS改訂版（TAAS-Revised Edition）を開発する． 方法：A県の総合病院3施設の医療専門職を対象にTAASを用いて無記名質問紙横断調査を行った．信頼性はα係数の算出，妥当性は探索的因子分析にて検討した．研究倫理審査委員会の承認を得て行った． 結果：回収率27.1％，有効回答は789部だった．探索的因子分析は最尤法のプロマックス回転により，22項目となり，TAASの4因子から5因子構造（チームの機能，チームへの貢献，チーム活動の重要性，チームメンバーの役割遂行，目標と役割の明確化）となった．尺度全体のα係数は.93であり，各因子は.68〜.91の範囲だった． 結論：TAAS改訂版は，概ね信頼性と妥当性は確保された． |
| Author | 飯岡 由紀子 亀井 智子 |
| AuthorAffiliation | 埼玉県立大学 聖路加国際大学 |
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| Copyright | 2021 公益社団法人日本看護科学学会 |
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| DOI | 10.5630/jans.41.114 |
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| EISSN | 2185-8888 |
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| ISSN | 0287-5330 |
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| PublicationTitle | 日本看護科学会誌 |
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| Publisher | 日本看護科学学会 公益社団法人 日本看護科学学会 |
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| References | 神部智司（2008）：第4-4 組織理論，岡田進一，介護関係者のためのチームアプローチ，67–80，ワールドプランニング，東京 Klemenc-Ketis, Z., Makivic, I., Susic, A. P. (2018): The development validation of a new interprofessional team approach evaluation scale, PLosOne, 13, 8, 1–13. 文部科学省（2017）：医学教育モデル・コア・カリキュラム，Retrieved from: https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2017/06/28/1383961_01.pdf．（2020年5月11日検索） 飯岡由紀子，亀井智子，宇都宮明美（2016）：チームアプローチ評価尺度（TAAS）の開発―尺度開発初期段階における信頼性と妥当性の検討，聖路加看会誌，19(2), 21–28. 朝日雅也（2018）：【ニーズに対応した多職種連携協働にむけての教育，実践そして今後の展望】多職種間連携教育及び実践の導入の経過と現状，リハ研，47(3), 4–9. 吾妻和美，神谷美紀子，岡崎美晴，他（2013）：チーム医療を実践している看護師が感じる連携・協働の困難，甲南女大研紀，7, 23–33. Cooper, H., Braye, S., Geyer, R. (2004): Complexity and interprofessional education, Learning in Health and Social Care, 3(4), 179–189. 田村由美（2012）：新しいチーム医療 看護とインタープロフェッショナル・ワーク入門，15–30，看護の科学社，東京 冨澤涼子，繁田雅弘，平林直次（2017）：精神科における多職種チーム医療の質を測定する尺度の開発，臨精医，46(9), 1175–1182. 大坂巌（2013）：チーム医療で支えるがん治療 緩和医療におけるチーム医療，癌と化療，40(4), 444–447. 菊地和則（2002）：多職種チームとは何か，石橋圭子，野々村典子，半田幸代（編），リハビリテーション看護におけるチームアプローチ，2–15，医歯薬出版，東京 厚生労働省（2010）：チーム医療の推進について（チーム医療の推進に関する検討会報告書），Retrieved from: https://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/03/dl/s0319-9a.pdf.（2020年9月7日検索） 小田切康彦（2018）：協働論の研究動向と課題―行政学を中心とした学際的視点から―，徳島大学社会科学研究，32, 97–124. Anthoine, E., Delmas, C., Coutherut, J., et al. (2014): Development and psychometric testing of a scale assessing the sharing of medical information and interprofessional communication: The CSI scale, BMC Health Services Research, 14, 126, 1–9. 松尾太加志，中村知靖（2005）：第1章因子分析の結果を見る，誰も教えてくれなかった因子分析，19–21，北大路書房，京都府 松岡千代（2000）：ヘルスケア領域における専門職連携 ソーシャルワークの視点からの理論的整理，社会福祉学，40(2), 17–38. 土屋瑠見子，吉江悟，川越正平，他（2017）：在宅医療推進のための多職種連携研修プログラム開発：都市近郊地域における短期的効果の検証，日公衛誌，64(7), 359–370. 春田淳志，錦織宏（2014）：I 医療専門職の多職種連携に関する理論について，医学教育，45(3), 121–134. 公益社団法人全日本病院協会（2016）：病院のあり方に関する報告書2015–2016年版 第2章医療の質と安全確保，Retrieved from: https://www.ajha.or.jp/voice/pdf/arikata/2015_2016_arikata.pdf．（2020年9月7日検索） 上原亮介，半谷眞七子，藤崎和彦，他（2019）：チーム医療における薬剤師のアサーション評価尺度（IAS）の開発 尺度開発における妥当性と信頼性の検討，保健医療福祉連携，12(2), 113–122. 石井秀宗（2007）：第6章 測定の信頼性と妥当性，柳井晴夫・緒方欲光編，SPSSによる統計データ解析：医学・看護学，生物学，心理学の例題による統計学入門，158–172，現代数学社，京都 成瀬和子，宇多みどり（2018）：在宅ケアにおける多職種連携の困難と課題，神戸看大紀，22, 9–15. 村田和博（2010）：C.IバーナードとE.Gウエイクフィールドの協働論，埼玉学園大学紀要（経営学部篇），10, 1–14. 杉本知子，亀井智子（2011）：高齢者ケア施設における学際的チームアプローチ実践評価尺度の開発：信頼性・妥当性の検討，日看科誌，31(4), 14–23. 佐藤晋爾，嶌末憲子，大部令絵，他（2018）：IPW/IPEにおける葛藤の要因に関する日本語文献レビュー，保健医療福祉連携，11(1), 14–21. |
| References_xml | – reference: Klemenc-Ketis, Z., Makivic, I., Susic, A. P. (2018): The development validation of a new interprofessional team approach evaluation scale, PLosOne, 13, 8, 1–13. – reference: 松岡千代（2000）：ヘルスケア領域における専門職連携 ソーシャルワークの視点からの理論的整理，社会福祉学，40(2), 17–38. – reference: Cooper, H., Braye, S., Geyer, R. (2004): Complexity and interprofessional education, Learning in Health and Social Care, 3(4), 179–189. – reference: 田村由美（2012）：新しいチーム医療 看護とインタープロフェッショナル・ワーク入門，15–30，看護の科学社，東京． – reference: 大坂巌（2013）：チーム医療で支えるがん治療 緩和医療におけるチーム医療，癌と化療，40(4), 444–447. – reference: 冨澤涼子，繁田雅弘，平林直次（2017）：精神科における多職種チーム医療の質を測定する尺度の開発，臨精医，46(9), 1175–1182. – reference: 佐藤晋爾，嶌末憲子，大部令絵，他（2018）：IPW/IPEにおける葛藤の要因に関する日本語文献レビュー，保健医療福祉連携，11(1), 14–21. – reference: 松尾太加志，中村知靖（2005）：第1章因子分析の結果を見る，誰も教えてくれなかった因子分析，19–21，北大路書房，京都府． – reference: 文部科学省（2017）：医学教育モデル・コア・カリキュラム，Retrieved from: https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2017/06/28/1383961_01.pdf．（2020年5月11日検索） – reference: Anthoine, E., Delmas, C., Coutherut, J., et al. (2014): Development and psychometric testing of a scale assessing the sharing of medical information and interprofessional communication: The CSI scale, BMC Health Services Research, 14, 126, 1–9. – reference: 土屋瑠見子，吉江悟，川越正平，他（2017）：在宅医療推進のための多職種連携研修プログラム開発：都市近郊地域における短期的効果の検証，日公衛誌，64(7), 359–370. – reference: 飯岡由紀子，亀井智子，宇都宮明美（2016）：チームアプローチ評価尺度（TAAS）の開発―尺度開発初期段階における信頼性と妥当性の検討，聖路加看会誌，19(2), 21–28. – reference: 吾妻和美，神谷美紀子，岡崎美晴，他（2013）：チーム医療を実践している看護師が感じる連携・協働の困難，甲南女大研紀，7, 23–33. – reference: 朝日雅也（2018）：【ニーズに対応した多職種連携協働にむけての教育，実践そして今後の展望】多職種間連携教育及び実践の導入の経過と現状，リハ研，47(3), 4–9. – reference: 成瀬和子，宇多みどり（2018）：在宅ケアにおける多職種連携の困難と課題，神戸看大紀，22, 9–15. – reference: 小田切康彦（2018）：協働論の研究動向と課題―行政学を中心とした学際的視点から―，徳島大学社会科学研究，32, 97–124. – reference: 菊地和則（2002）：多職種チームとは何か，石橋圭子，野々村典子，半田幸代（編），リハビリテーション看護におけるチームアプローチ，2–15，医歯薬出版，東京． – reference: 厚生労働省（2010）：チーム医療の推進について（チーム医療の推進に関する検討会報告書），Retrieved from: https://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/03/dl/s0319-9a.pdf.（2020年9月7日検索） – reference: 春田淳志，錦織宏（2014）：I 医療専門職の多職種連携に関する理論について，医学教育，45(3), 121–134. – reference: 石井秀宗（2007）：第6章 測定の信頼性と妥当性，柳井晴夫・緒方欲光編，SPSSによる統計データ解析：医学・看護学，生物学，心理学の例題による統計学入門，158–172，現代数学社，京都． – reference: 村田和博（2010）：C.IバーナードとE.Gウエイクフィールドの協働論，埼玉学園大学紀要（経営学部篇），10, 1–14. – reference: 公益社団法人全日本病院協会（2016）：病院のあり方に関する報告書2015–2016年版 第2章医療の質と安全確保，Retrieved from: https://www.ajha.or.jp/voice/pdf/arikata/2015_2016_arikata.pdf．（2020年9月7日検索） – reference: 神部智司（2008）：第4-4 組織理論，岡田進一，介護関係者のためのチームアプローチ，67–80，ワールドプランニング，東京． – reference: 杉本知子，亀井智子（2011）：高齢者ケア施設における学際的チームアプローチ実践評価尺度の開発：信頼性・妥当性の検討，日看科誌，31(4), 14–23. – reference: 上原亮介，半谷眞七子，藤崎和彦，他（2019）：チーム医療における薬剤師のアサーション評価尺度（IAS）の開発 尺度開発における妥当性と信頼性の検討，保健医療福祉連携，12(2), 113–122. |
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| SourceID | jstage igakushoin |
| SourceType | Publisher |
| StartPage | 114 |
| SubjectTerms | interdisciplinary team interprofessional collaboration scale development team approach チームアプローチ 多職種連携 学際的チーム 尺度開発 |
| Title | チームアプローチ評価尺度改訂版（TAAS-R）の開発—信頼性と妥当性の検討 |
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| ispartofPNX | 日本看護科学会誌, 2021, Vol.41, pp.114-121 |
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