広食性捕食天敵オオメカメムシGeocoris varius(Uhler)(Heteroptera: Geocoridae)に対する各種農薬の影響評価

生物的防除資材として利用が検討されている広食性天敵オオメカメムシGeocoris varius(Uhler)に対する農薬の影響を,2齢幼虫を用いて局所施用法による接触毒性試験および食餌散布法による経口毒性試験の2つの方法で評価した。農薬11剤の影響を評価した結果,接触毒性試験ではフルバリネート,メソミル,クロルフェナピル,ピリダリル,無機イオウ,トリフミゾールの6剤は影響が無~小であり,併用可能と考えられた。一方ジクロルボス,アセタミプリド,クロルフルアズロン,ルフェヌロンおよびピリダベンは影響が中~大であり,併用は難しいと思われた。またこれらのうちジクロルボス,メソミル,アセタミプリド,ピリ...

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Published inNihon Ōyō Dōbutsu Konchū Gakkai shi Vol. 56; no. 2; pp. 43 - 48
Main Authors 佐藤, 侑美佳, 小堀, 陽一, 大井田, 寛, 野村, 昌史, 田中, 栄嗣, 手塚, 俊行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.05.2012
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ISSN0021-4914

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Summary:生物的防除資材として利用が検討されている広食性天敵オオメカメムシGeocoris varius(Uhler)に対する農薬の影響を,2齢幼虫を用いて局所施用法による接触毒性試験および食餌散布法による経口毒性試験の2つの方法で評価した。農薬11剤の影響を評価した結果,接触毒性試験ではフルバリネート,メソミル,クロルフェナピル,ピリダリル,無機イオウ,トリフミゾールの6剤は影響が無~小であり,併用可能と考えられた。一方ジクロルボス,アセタミプリド,クロルフルアズロン,ルフェヌロンおよびピリダベンは影響が中~大であり,併用は難しいと思われた。またこれらのうちジクロルボス,メソミル,アセタミプリド,ピリダリルについて食餌散布法により経口毒性試験を行ったところ,ジクロルボスでは影響小,その他は影響無と評価された。さらに接触毒性試験により影響無と評価されたクロルフェナピル,ピリダリル,無機イオウ,トリフミゾールは,その後の幼虫の摂食量および発育日数,羽化成虫の頭幅長にも無処理と有意差はなく,悪影響はみられなかった。
Bibliography:832805
ZZ00014825
ISSN:0021-4914