データベースソフトウェアを用いたGC/MSによる農産食品中残留農薬の多成分一斉分析法の検討

253種類の農薬成分の保持時間,マススペクトルおよび検量線情報があらかじめ登録してあり,定性・定量用の標準品測定を行うことなく残留農薬の有無,およその濃度を確認することができるデータベースソフトウェアを用いたSCANモードGC/MSによる一斉分析法(SCAN法)を作成し,残留分析への応用を試みた.SCAN法により野菜・果実類などから26種類の農薬成分,延べ131成分を検出し,標準品測定を行うSIMモードGC/MSによる一斉分析法(SIM法)と定性結果はよく一致した.定量値の(SCAN法/SIM法)比は0.3~3.1(標準偏差0.63)と半定量法としておおむね満足すべき範囲にあった.適切な試料調...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 49; no. 4; pp. 316 - 319
Main Authors 大野, 勉, 大島, 晴美, 椛島, 由佳, 上野, 英二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 2008
日本食品衛生学会
Subjects
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.49.316

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Summary:253種類の農薬成分の保持時間,マススペクトルおよび検量線情報があらかじめ登録してあり,定性・定量用の標準品測定を行うことなく残留農薬の有無,およその濃度を確認することができるデータベースソフトウェアを用いたSCANモードGC/MSによる一斉分析法(SCAN法)を作成し,残留分析への応用を試みた.SCAN法により野菜・果実類などから26種類の農薬成分,延べ131成分を検出し,標準品測定を行うSIMモードGC/MSによる一斉分析法(SIM法)と定性結果はよく一致した.定量値の(SCAN法/SIM法)比は0.3~3.1(標準偏差0.63)と半定量法としておおむね満足すべき範囲にあった.適切な試料調製法を採用することによって,SCAN法はスクリーニング分析法としての実用性が示唆される結果が得られた.
Bibliography:761830
ZZ00009680
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.49.316