LC/MSによる農産物中のドジンの分析法

農産物中のドジンをLC/MSを用いて分析する方法を検討した.試料からアセトニトリルおよび含水アセトニトリルで抽出した後,酢酸エチルに転溶し,PSAミニカラムで精製し,LC/MSのESIポジティブモードで測定する方法を開発した.種実類には,転溶操作の前に塩酸添加アセトニトリル/ヘキサン分配による脱脂を,ほうれんそうなどにはグラファイトカーボンミニカラムによる精製を追加した.農産物16種類の試料からの回収率は80.3~100.0%(相対標準偏差0.3~6.4%),検出限界は0.0006mg/kg (S/N=3)であった.開発した方法は操作が簡便であり,また,一律基準値レベルの分析に対して十分な検出...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 50; no. 2; pp. 58 - 63
Main Authors 根本, 了, 佐々木, 久美子, 青柳, 光敏, 米谷, 民雄, 高附, 巧, 新山, 和人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 2009
日本食品衛生学会
Subjects
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.50.58

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Summary:農産物中のドジンをLC/MSを用いて分析する方法を検討した.試料からアセトニトリルおよび含水アセトニトリルで抽出した後,酢酸エチルに転溶し,PSAミニカラムで精製し,LC/MSのESIポジティブモードで測定する方法を開発した.種実類には,転溶操作の前に塩酸添加アセトニトリル/ヘキサン分配による脱脂を,ほうれんそうなどにはグラファイトカーボンミニカラムによる精製を追加した.農産物16種類の試料からの回収率は80.3~100.0%(相対標準偏差0.3~6.4%),検出限界は0.0006mg/kg (S/N=3)であった.開発した方法は操作が簡便であり,また,一律基準値レベルの分析に対して十分な検出感度を有しており,農産物中のドジンの残留分析に有用と考えられた.
Bibliography:ZZ00009680
771700
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.50.58