瀬戸内海播磨灘におけるアイゴの漁獲量の年・季節変動

瀬戸内海播磨灘のアイゴの漁獲状況を明らかにするため,岡山県,香川県,徳島県における2004~2014年の漁獲量の年変動,2011~2014年の漁獲量の月別変動を調べた。3県の年変動の傾向は似ており,2011~2014年に漁獲が多く,特に2011年の漁獲量が高かった。本種は5月~12月に漁獲された。2011年の9月~11月における漁場の重心は,播磨灘西部(岡山県)から紀伊水道に近い播磨灘東部(徳島県)に移動した。冬の播磨灘の海水温は約8°Cとなり,本種はおそらく生存できない。これらのことから,本種は11~12月に越冬のため播磨灘から紀伊水道へ移動する可能性が示された。...

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Published inSuisan Zoshoku Vol. 68; no. 3; pp. 287 - 292
Main Authors 棚田, 教生, 山本, 昌幸, 元谷, 剛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本水産増殖学会 2020
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ISSN0371-4217
2185-0194
DOI10.11233/aquaculturesci.68.287

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Summary:瀬戸内海播磨灘のアイゴの漁獲状況を明らかにするため,岡山県,香川県,徳島県における2004~2014年の漁獲量の年変動,2011~2014年の漁獲量の月別変動を調べた。3県の年変動の傾向は似ており,2011~2014年に漁獲が多く,特に2011年の漁獲量が高かった。本種は5月~12月に漁獲された。2011年の9月~11月における漁場の重心は,播磨灘西部(岡山県)から紀伊水道に近い播磨灘東部(徳島県)に移動した。冬の播磨灘の海水温は約8°Cとなり,本種はおそらく生存できない。これらのことから,本種は11~12月に越冬のため播磨灘から紀伊水道へ移動する可能性が示された。
Bibliography:ZZ00008678
936139
ISSN:0371-4217
2185-0194
DOI:10.11233/aquaculturesci.68.287