根粒菌フランキアを活用したミヤマカワラハンノキの短期育苗法の確立

新たな治山植物として有望なミヤマカワラハンノキの短期育苗法を確立するため, 根粒菌フランキアと水道水を一緒にミキサーにかけた懸濁液を実生苗に散布する方法を試みた。富山県内7カ所に自生していたミヤマカワラハンノキの稚樹から根粒を採取して, 発芽直後の実生苗にそれらの懸濁液を散布した結果, 根粒の採取地によってその着生率や苗の成長量が異なった。成長の早かった採取地の根粒懸濁液を散布した苗は, 根粒着生率が98% 以上あり, 10月上旬に平均苗高が50cm を超えた。このことから, 成長促進効果の高い根粒菌を活用することで, 6カ月以内の育成期間で出荷可能な大きさになることが明らかになった。...

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Published inNihon Shinrin Gakkaishi Vol. 97; no. 6; pp. 276 - 281
Main Authors 長谷川, 幹夫, 斎藤, 真己
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本森林学会 01.12.2015
Subjects
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ISSN1349-8509
1882-398X
DOI10.4005/jjfs.97.276

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Summary:新たな治山植物として有望なミヤマカワラハンノキの短期育苗法を確立するため, 根粒菌フランキアと水道水を一緒にミキサーにかけた懸濁液を実生苗に散布する方法を試みた。富山県内7カ所に自生していたミヤマカワラハンノキの稚樹から根粒を採取して, 発芽直後の実生苗にそれらの懸濁液を散布した結果, 根粒の採取地によってその着生率や苗の成長量が異なった。成長の早かった採取地の根粒懸濁液を散布した苗は, 根粒着生率が98% 以上あり, 10月上旬に平均苗高が50cm を超えた。このことから, 成長促進効果の高い根粒菌を活用することで, 6カ月以内の育成期間で出荷可能な大きさになることが明らかになった。
Bibliography:ZZ20018854
900882
ISSN:1349-8509
1882-398X
DOI:10.4005/jjfs.97.276