赤色LED照射と暖房温度がポットカーネーションの開花および生育に及ぼす影響

ポットカーネーションへのLED照射および暖房温度が開花および生育に及ぼす影響を検討した.‘シャンテリー’,‘クレア’ および ‘グランルージュ’ の3品種において,暖房温度12°C条件下での赤色LED(620 nmから630 nm)と遠赤色LED(730 nmから740 nm)の終夜照射を比較すると,いずれのLED照射にも開花促進効果が認められ,遠赤色LEDで最も早く,赤色LEDはそれよりもやや劣った.一方で,遠赤色LED照射によって草丈が伸長したが,赤色LEDでは無処理との差は小さかった.また,赤色LEDを終夜照射した24時間日長の条件では,日長延長で16時間日長とした場合よりも第一花開花日...

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Published inEngeigaku kenkyuu Vol. 20; no. 4; pp. 433 - 443
Main Authors 中島, 拓, 鈴木, 健, 加藤, 正広, 熱田, 圭佑
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 園芸学会 2021
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ISSN1347-2658
1880-3571
DOI10.2503/hrj.20.433

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Summary:ポットカーネーションへのLED照射および暖房温度が開花および生育に及ぼす影響を検討した.‘シャンテリー’,‘クレア’ および ‘グランルージュ’ の3品種において,暖房温度12°C条件下での赤色LED(620 nmから630 nm)と遠赤色LED(730 nmから740 nm)の終夜照射を比較すると,いずれのLED照射にも開花促進効果が認められ,遠赤色LEDで最も早く,赤色LEDはそれよりもやや劣った.一方で,遠赤色LED照射によって草丈が伸長したが,赤色LEDでは無処理との差は小さかった.また,赤色LEDを終夜照射した24時間日長の条件では,日長延長で16時間日長とした場合よりも第一花開花日が早まる傾向が ‘シャンテリー’ のみで認められた.上記3品種において,暖房温度(9°Cおよび12°C)と赤色LED終夜照射の有無の組み合わせでは,赤色LED終夜照射は暖房温度に関わらず開花を早め,二次側枝の上位節で側花芽数および花蕾数が増加した.‘グランルージュ’ を除く上記2品種と ‘チアフルレッド’ などの9品種の合計11品種では,暖房温度9°Cと赤色LED終夜照射の組み合わせで,慣行の暖房温度12°C・無照射と同時期に開花した.
Bibliography:ZZ20004168
940277
ISSN:1347-2658
1880-3571
DOI:10.2503/hrj.20.433