カリフォルニア州ビュッテ郡における移民日本人稲作の展開過程 1910年代前半を中心として

1912年に始まるカリフォルニア州の稲作は,その当初から移民日本人が関与していた.しかし,初期稲作の中心地であるビュッテ郡では,コルサ郡と比べて1915年までの移民日本人稲作に関する公的記録がない.土地貸借関係資料の分析から,すでに1912年から移民日本人の稲作が確認でき,土地所有者との関係も固定的なことが判明した.また動産抵当証書作成ではなく,土地所有者からの資金提供により経営が行われていたと考えられる.この関係は1910年代前半の特徴であり,それはコルサ郡とは異なる移民日本人稲作の発展だった....

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Published inNōgyō keizai kenkyu Vol. 85; no. 4; pp. 220 - 233
Main Author 立岩, 寿一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農業経済学会 01.03.2014
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ISSN0387-3234
2188-1057
DOI10.11472/nokei.85.220

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Summary:1912年に始まるカリフォルニア州の稲作は,その当初から移民日本人が関与していた.しかし,初期稲作の中心地であるビュッテ郡では,コルサ郡と比べて1915年までの移民日本人稲作に関する公的記録がない.土地貸借関係資料の分析から,すでに1912年から移民日本人の稲作が確認でき,土地所有者との関係も固定的なことが判明した.また動産抵当証書作成ではなく,土地所有者からの資金提供により経営が行われていたと考えられる.この関係は1910年代前半の特徴であり,それはコルサ郡とは異なる移民日本人稲作の発展だった.
Bibliography:872246
ZZ00015633
ISSN:0387-3234
2188-1057
DOI:10.11472/nokei.85.220