吸引通気式堆肥化処理技術の開発(1) : 吸引通気式堆肥化の特徴

環境負荷低減型堆肥化処理の技術開発を目的として、吸引通気式堆肥化処理を検討した。有効容量431Lの反応槽を備え、吸引通気後の排気中アンモニアを全量回収可能な実験系を試作し、堆肥化試験に供試した。吸引通気式の発酵温度は従来の圧送通気式に比較してやや高温で推移したが、処理後の堆肥の品質(温度むらや有機物分解程度)については両者に大きな差は認められなかった。堆肥化に伴って発生するアンモニアは、吸引通気式で十分吸引することができ、堆肥材料表層からのアンモニア揮散はわずかであった。しかし、吸引通気式では吸引配管内での結露水と堆肥からのれき汁とが混ざった排液(ドレイン)が発生するため、ドレインの発生量を把...

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Published inJournal of the Society of Agricultural Structures, Japan Vol. 33; no. 4; pp. 255 - 261
Main Authors 阿部, 佳之, 福重, 直輝, 伊藤, 信雄
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 01.03.2003
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ISSN0388-8517
DOI10.11449/sasj1971.33.255

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Summary:環境負荷低減型堆肥化処理の技術開発を目的として、吸引通気式堆肥化処理を検討した。有効容量431Lの反応槽を備え、吸引通気後の排気中アンモニアを全量回収可能な実験系を試作し、堆肥化試験に供試した。吸引通気式の発酵温度は従来の圧送通気式に比較してやや高温で推移したが、処理後の堆肥の品質(温度むらや有機物分解程度)については両者に大きな差は認められなかった。堆肥化に伴って発生するアンモニアは、吸引通気式で十分吸引することができ、堆肥材料表層からのアンモニア揮散はわずかであった。しかし、吸引通気式では吸引配管内での結露水と堆肥からのれき汁とが混ざった排液(ドレイン)が発生するため、ドレインの発生量を把握し、これらの処理・利用方法を検討することが今後の課題となった。
Bibliography:ZZ00015617
670444
ISSN:0388-8517
DOI:10.11449/sasj1971.33.255