‘富有’の満開日およびフェロモントラップを利用したカキノヘタムシガ(チョウ目: ニセマイコガ科)第1世代幼虫防除時期の予測

• Published in: Nihon Ōyō Dōbutsu Konchū Gakkai shi Vol. 60; no. 3; pp. 119 - 129
• Main Authors: 新井, 朋徳, 杖田, 浩二, 奈良井, 祐隆, 澤村, 信生, 外山, 晶敏, 土田, 聡
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 01.08.2016
• ISSN: 0021-4914
• DOI: 10.1303/jjaez.2016.119

‘富有’の満開日とカキノヘタムシガ越冬世代成虫初誘殺日，および第1世代幼虫による芽および果実被害発生時期の関係を広島県，岐阜県，島根県のカキ園において調査した。‘富有’の満開日10日後はカキノヘタムシガ第1世代幼虫による芽の被害発生後で，果実被害発生前もしくは果実被害の初発日と一致し，この時に実施した防除はカキノヘタムシガの被害を抑えることができた。また，カキノヘタムシガ越冬世代成虫のフェロモントラップ初誘殺20日後もカキノヘタムシガ第1世代幼虫による芽の被害発生後で，果実被害発生前もしくは果実被害の初発日と一致した。このことから，‘富有’の満開日およびカキノヘタムシガ越冬世代成虫のフェロモントラップ初誘殺日はカキノヘタムシガ第1世代幼虫の防除時期を予測する指標として利用できると考えられた。