降雨-土砂流出解析のための浮遊土砂流出モデルの構築 沖縄県における赤土流出モデル化に関する研究

沖縄県では近年, 過度の赤土流出が問題となり, その予測法が求められている, 本研究では, 降雨データから浮遊土砂濃度の経時変化を表現できる浮遊土砂流出モデルの構築を目的とした.まず, 代表的な負荷量算定式であるLQ式では表現できない土砂流出特性を表現するために, LQ式に加えるべき機構について検討した.その結果, 各機構による改善効果が確認できた.次に, それらの改良点を取り入れた形で土砂流出過程を表現し, 降雨のみを入力データとする浮遊土砂流出モデルを構築した.降雨流出過程は流出成分を分離可能な貯留型モデルで表現され, 土砂流出過程は降雨による土粒子の分散機構や分散後の土粒子の貯留機構から...

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Published inNōgyō Doboku Gakkai ronbunshū Vol. 2002; no. 217; pp. 65 - 70
Main Authors 大澤, 和敏, 酒井, 一人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 農業農村工学会 25.02.2002
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ISSN0387-2335
1884-7234
DOI10.11408/jsidre1965.2002.65

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Summary:沖縄県では近年, 過度の赤土流出が問題となり, その予測法が求められている, 本研究では, 降雨データから浮遊土砂濃度の経時変化を表現できる浮遊土砂流出モデルの構築を目的とした.まず, 代表的な負荷量算定式であるLQ式では表現できない土砂流出特性を表現するために, LQ式に加えるべき機構について検討した.その結果, 各機構による改善効果が確認できた.次に, それらの改良点を取り入れた形で土砂流出過程を表現し, 降雨のみを入力データとする浮遊土砂流出モデルを構築した.降雨流出過程は流出成分を分離可能な貯留型モデルで表現され, 土砂流出過程は降雨による土粒子の分散機構や分散後の土粒子の貯留機構から構成されている.そのモデルを沖縄県における屋嘉下口川流域に適用した結果, 約2ヶ月の再現期間において浮遊土砂濃度の経時変化を精度良く再現することができた.
Bibliography:641873
ZZ00015250
ISSN:0387-2335
1884-7234
DOI:10.11408/jsidre1965.2002.65